看護師は、医療行為以外にも介助の仕事をすることがあります。体が不自由な患者もいるため、車いすへの移動やベッドへの移動介助、歩行支援、排泄入浴の介助など多岐にわたります。介助をする時には体に負担がかかり体を痛めてしまうことがあります。特に腰痛を訴える看護師も多いでしょう。研究結果によると、介助や長時間動き回って仕事をしていることにより、腰痛になる看護師が5から8割いると報告されています。そのくらい多くの看護師が腰痛に悩まされています。平成26年度に調査した結果、職場勤務で腰痛になり4日以上休業した就業者は4000人に以上で、医療保険業では約350人以上という結果が出ています。福祉施設では1000人以上の就業者が腰痛により休業しており、介助の仕事が介助者の体に負担となることが分かる結果となっています。福祉器具を導入したり、不自然な姿勢での介助を行わない工夫がされ、腰痛予防に取り組んでいます。腰痛予防の講習を取り入れるなどの対策をしている病院もあります。ですが、腰痛の発生率の集計を始めた平成5年以降、社会福祉施設や医療保健業では増加傾向にあります。現状、腰痛の悩みを抱える看護師は多く改善されているとは言い難い現状です。腰痛を抱えながら介助することで、別の場所を痛めてしまったり負担が増えてしまいます。腰痛を改善するために、体を休めながら就業できる環境や、福祉器具の積極的な取り入れなどの取り組みが必要になっています。
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